新居ご訪問
「はい、もしもし・・・・・・、あ、久しぶり~~!元気~~!・・・・・・えっ?あ、そう!みんなもいるんだぁ」
日曜の昼下がり、新妻の携帯電話が鳴った。どうやら、友達かららしい。
「うんうん・・・・・・、えっ?!あっ、今、近くに来てるの~。うんうん・・・・・・、あっ、そこまで来てるんだったら、左手にタバコ屋さん見えるでしょ?・・・・・・うん、そうそう。そこの角をね、左に曲がってくれたら、マンションが見えるでしょ?・・・・・・そうそう、そのマンション。・・・・・・、えっ?何?あ、お菓子買って来るって?あ、そんなの気にしなくていいのよ、手ぶらで来てくれたら。・・・・・・そうそう、新居のお知らせ送ったときにさぁ、『お近くにお越しの際は、どうぞお気遣いなく、手ぶらで来てくださいね!』って書いてたでしょ。だから、気遣わないで~。もうほとんど到着してるんだし」
新妻は電話を切ると、
「突然ごめんね~、友達がさぁ、もうそこまで来てるのよね。ね、いいでしょ?」
と、私に両手を合わせて謝りながらそう言うので、
「もちろん!もちろん!どうせ今日は何の予定もなくて暇なんだし。それに、部屋も掃除したところできれいだし、ちょうどいいじゃない。僕もまだ会ってない君の友達に挨拶しておきたいし」
と、私は快く了解した。
「手ぶらで来るって言うから、悪いんだけど、あなたが食べるの楽しみにしていた昨日買っておいたケーキだけど、出してもいいかな?」
「もちろん!もちろん!」
すると、ほどなく、ピンポーン!っと鳴った。
「どうぞ~。鍵開いてるから~、入ってきて~」
インターホンで妻がそう答えると、玄関ドアが開き、妻の友達たちが上半身裸でノーブラ、ブラジャーの代わりに両手でお乳を隠しながら、
「おじゃましま~す!『手ブラ』ですいませ~ん!」
と、元気よく、ぞくぞくと我が家に入ってきた。
手ブラですいませんだなんて、そんなこと言わないで、毎日『手ブラ』で来て下さいって感じだぜ!
一通り挨拶を済ますと、
「じゃ、僕、コーヒー入れるわ。みなさん、ミルクと砂糖は一つずつでいいですか?」
「は~~い!」
妻の友達たちから元気な返事が返ってきた。そして、その中の一人から、リクエストがあった。
「ご主人、すいません」
「何でしょう?」
「すいませんが、コーヒーにミルクと砂糖一つずつ入れてもらって、かき回してもらえますか?」
「はい、もちろん!」
「それで、私たちにコーヒーを飲ませて頂いて、ケーキも食べさせてもらえますか?」
「もちろんいいですけど、どうされましたか?」
「何分、私たち、『手ブラ』なもので、手が離せないくらい忙しいんですぅ~~」
私としては、手を離して欲しいのだが・・・・・・。
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コメント
日本でその格好でいると、逮捕されかねないねぇ。
その時はちゃんと手を離すのかなぁ?
>>なおちんさん、>>
コメントありがとうございます。
逮捕する警官にしてみたら、「さぁ、手を離して頂きましょう!」ってなところでしょうか?(笑)
小松知広
投稿: なおちん | 2008年4月26日 (土) 23時56分